2016年4月26日(火) ― 2016-04-27
先日、下北沢の書店B&Bで、英語文学の翻訳家にして、キューバの宗教サンテリアの司祭である越川芳明さんと対談した。対談といっても、メインはババラオ(サンテリアの司祭のこと)・コシカワが、私に占い(「イファ」という)を行うというもの。私は占われに行ったのだ。
もっとも、占いは2〜3時間が必要なので、越川さんはすでに占いの結果を持ってきていた。本人が遠くにいる場合などに、不在でも占う方法があるのだそうだ。
結果は吉でした! 「困難や障害の克服」がオグンという神様のサポートにより、「確実、安全に」実現すると。しかも、捧げものは不要と来た。これはとてもツイているのである。
いろいろと細かな注意事項や予告もあって、中にはドキッとするほど思い当たるものもあるけれど、まったく思い当たらない予告のほうがより怖い。
あとは、以下の3点を実行すれば、この幸運を逃さずに確保できるという。
1、自分の頭を川の水で洗う。
2、自分の体を牛乳で洗う。
3、エグレアへの捧げ物として、3日続けてロウソク一本を灯し、祈る。
で、今日、やり遂げましたよ!
まず、対談から帰ってすぐ、お湯に少しミルクを垂らして、体をすすいだ。なんか、お肌がスベスベになったような。
翌日からロウソクを灯す。5分ぐらいでいいというので、そのぐらい。お祈りの仕方はわからないので、ちょっと和風な仕草で適当に、でも心は真面目に。
ちょっと難題だった川の水は、まず、自宅近くの神社に湧き水の池があるので、そこから小さな川が流れていたはずだと思い、行ってみた。が、川はわからず、池には手を触れられないようになっている。
オグンの神様に頼るのに、神社の水というのも何だなと思い直し、断念。
翌日、つまり今日、今度はお寺の裏の水遊び場に行ってみる。地下水を吸い上げて、子どもなんかが遊べる流れができている。今日は暑いぐらいだったので、幼児たちがザブザブと足を洗っている。その下流で、まだ花粉症の治らないマスク姿の50歳男性が、ペットボトルに水を汲んでいる! 何、あのおじさん、子どもが浸かった水を集めてる、変態じゃない?
平日昼間の中年男性は、肩身が狭いのである。といって、人の多い休日にしていたらなおさら怪しまれる。
結局、これは人工の流れで、川ではないと判断し、また断念。そそくさと現場を離れる犯人。
暗渠になっている近くの緑道に、ビオトープにして流れがむき出しになっている部分があることを思い出し、今度はそちらに。川には入れないようになっていたが、人気もないし、侵入して今度こそペットボトルに汲んだ。少し下流で、その川の掃除をしていて、結構な臭いが漂っている。えー、この臭う水を頭にかけるの? とちょっとひるんだが、オグンへの信仰で乗り切る。帰宅してペットボトルの水の臭いをかぐが、無臭で安堵。風呂に入りがてら、まずその水で髪を濡らして、自己流のお祈りを唱えて、お湯で頭を洗う。
さあ、これで困難や障害が確実安全に克服されるぞ! でも今の私の困難や障害って、何だろう? まあいいや。何でもかかって来い!
……実際は障害や困難は多々あるので、ほんと、この結果にすがってます。まずは腰が治って早くフットサルをしたい。もう半年以上、できずにいて、最近は自分がフットサルしている夢ばかり見て、切ないのです。
ババラオ・コシカワの、キューバをめぐるエッセイ集。サンテリアの話盛りだくさん。